演技性パーソナリティ障害の方へのおすすめの接し方と治療

記事の画像はイメージです。特定の人物を指すものではありません。

   

この記事を読むのにかかる時間: 458

前回に引き続き、演技性パーソナリティ障害(演技性人格障害)についての記事です。

今回は演技性パーソナリティ障害の治療方法や基本の接し方、演技性パーソナリティ障害の方との恋愛・結婚場面でどう対応したらよいかを紹介します。

スポンサーリンク

治療法・薬について

演技性パーソナリティ障害もほかのパーソナリティ障害と同様に、薬物療法+精神療法での治療が一般的。

精神療法が中心的で、薬物療法は補助か一時的に不安や抑うつへの対処として使われます。

 

自覚をさせるのはいいこと?

演技性パーソナリティ障害の方に自覚を促すのは良いとは言えません

病院に治療しに来る演技性パーソナリティ障害の方は、パーソナリティの偏りを改善しようと思って病院に来る方ばかりではありません。

不安や抑うつを引き起こしているから来たという方が圧倒的に多いのです。

そして、不安や抑うつの陰にパーソナリティの偏りがあることには本人はもちろん気づいていません。

そのため、段階を見極めないと自覚を促しても治療に良い影響を与えないのです。

 

相手の行動にイラッとして問題を自覚させてやりたい気持ちになることもあるかもしれませんが、ここはグッと耐えておくのが正解です。

家族であれば、医師・カウンセラーとタイミングを合わせて本人に自覚を促すのがよいでしょう。

 

基本の対応は嘘の指摘をしないこと

演技性パーソナリティ障害,演技性人格障害,接し方,嘘,対処,対処法,付き合い方,対応

今回のパーソナリティ障害の記事を書くに当たって参考にすることの多かった岡田尊司さんの著書には、演技性パーソナリティ障害に対しては『嘘を暴かない対応』が重要と紹介されることが多かったです。

演技性パーソナリティ障害の方の嘘を無理に暴こうとしても何か得があるわけではありません。

私たちが嘘を暴いてやる!と思う時は、大体相手が嘘をついたことを反省したり周囲が相手の味方をしないことを望みますよね。

ところが演技性パーソナリティ障害の方を相手にすると嘘に対する反省を求めるのは非常に難しいです。

嘘をつかないで生きる、演技をしないで生きるということは、彼らにとって『注目を受けない人生=自分の価値がない』と感じさせるからです。

演技性パーソナリティ障害,付き合い方,接し方,演技性人格障害

誰でも『自分は価値ある人間だ』と信じているか信じたいのは当然です。

ところがそういった気持ちを踏みにじる人がいたら…当然攻撃的になったり自虐的になったりしますよね。

演技性パーソナリティ障害の方の場合は攻撃的な態度が出やすく、場合によっては訴訟のリスクなどもあります。

こき下ろし、周囲にあなたのことをあることないこと吹き込まれる危険性も。

そういった点から考えると、嘘の指摘をしないで見逃すことが重要です。

 

上手な接し方

嘘を見逃す・指摘をしないってことは、黙って我慢しろということ?と思う方もいるかもしれません。

やっぱりずっと我慢し続けるのは対等な人間関係とは呼べないし、何らかの対処法を取りたいですよね。

そこで、『嘘を暴かない』を基本にいくつかの接し方を考えてみました。

 

許せない部分をはっきりと

演技性パーソナリティ障害,結婚,恋愛,彼氏,彼女,演技性人格障害,接し方,対処,対応

恋人、パートナー、友達など自分で関係性がある程度決められる部分については基準をはっきりと決めておくことが重要です。

ここまでは許す、ここは警告、警告3回で別れるといった感じです。

情が優先される関係性だからこそ冷静な気持ちで判断するのが必要です。

これは演技性パーソナリティ障害以外の人間関係でも有用な方法です。

 

嘘の目的に注目

特に恋愛・結婚場面で演技性パーソナリティ障害的な特徴が見られてもまだ関係を続けたい、良い関係をいつか築ければ…と思っている方におすすめです。

嘘をつく目的は注目ですが、注目があることで『愛されている』と感じているのか『安心』と感じているのか…その先にある感情に目を向けてみてください。

そして、それは嘘をつかなくても手に入れられるものだということを時間をかけて教えていく必要があります。

個人的にはプロのカウンセラーなどの力を借りながらやっていくのがよいと思います。

 

職場・家族の場合

演技性パーソナリティ障害,演技性人格障害,職場,家族,対処,対応,接し方

職場や家族など、離れようにも離れるわけにもいかない関係性の場合、まずは問題の洗い出しが先決です。

演技性パーソナリティ障害の方の言動・行動によって困ることは何かを洗い出します。

気持ちの問題の場合は自分自身の心をケアするための時間が必要です。

この辺りは今後別の記事で紹介していきたいと思います。

 

仕事の成果や金銭的な問題の場合は、その問題を共有できる人がいないかをチェックしてみます。

同じように問題に困っている部署の人、家族がいるかもしれません。

共有できる人が見つかったら、今度はその人たちと対策を練ります。

職場での注意の仕方を変えてみる、金銭管理で別の方法を取る、こんな風に言われた時はこう返す…など現実的な対処方法を話し合うことが重要です。

そのたびに演技性パーソナリティ障害の方はさまざまな反応を見せると思うので、それを受けてどう解決していくかを話し合えればベストです。

 

演技性パーソナリティ障害の方にもいろいろタイプがありますし、置かれた状況によっても接し方は変わってくる部分が必ずあります。

こんな方法もあるかな?と参考にしていただければ幸いです。

 

参考文献

岡田尊司(2004)『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』PHP新書

岡田尊司(2004) 『人格障害の時代』 平凡社新書

磯部潮(2003)『人格障害かもしれない どうして普通にできないんだろう』 光文社新書

 - パーソナリティ障害