朝起きられない病気?起立性調節障害の原因、仕組みと症状

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      2016/11/16

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朝起きることが非常に難しく、立ちくらみや体のだるさを覚える病気『起立性調節障害』。

思春期に多いと言われていますが、大人にも起立性調節障害は見られます。

そこで、今回はまず起立性調節障害の症状や原因を詳しく紹介します。


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起立性調節障害の症状(軽症・重症)

起立性調節障害(OD)の基本的な症状は、起きようと思っても体を起こせない、体がだるく午前中の集中力が著しく欠ける、倦怠感、立ちくらみ、動悸などです。

軽症の場合は症状によって学校を休むことなどはほとんどなく、中等症で週1-2回の欠席や欠勤、重症になるとほとんど毎日このような症状が出て、学校や会社に行けなくなります。

大人の起立性調節障害でも症状はほとんど同じで、動悸や倦怠感、めまい、立ちくらみに毎日のように悩まされる方もいます。

 

起立性調節障害が起きる仕組み

起立性調節障害,OD,原因,仕組み,血圧,自律神経,概日リズム,なりやすい人,性格起立性調節障害が起きる仕組みには血圧の低下がかかわっています。

まず、起きるときというのは血圧が低下します。

血が下半身の方に下がっていくので、体は全身にしっかり血を回そうとして自律神経系のうち交感神経をはたらかせるのです。

交感神経が働くと心臓の拍動が多くなり、きちんと頭にも全身にも血が回ります。

ですが、起立性調節障害ではこの『血圧を戻す』という働きが低下しているので、倦怠感や立ちくらみを感じますし、ふらついて起き上がれないことも多いのです。

つまり、交感神経系がかかわってくる起立性調節障害は自律神経の病気と言えます。

また、それだけではなく体のバランスを取るための三半規管の炎症もかかわってきているのが起立性調節障害の特徴です。

 

起立性調節障害と概日リズム

起立性調節障害を患っている人は、朝はまったく元気がなくだるいのに夜になると眠れないくらい元気だったりもします。

これは典型的な概日リズムの乱れで、朝働かなかった交感神経が夜になっても働き続けているため寝つきが悪くなります。

人にもよりますが大体5-6時間はリズムがずれこんでいると言われており、概日リズムを治す必要性もあります。

概日リズムについて、詳しくはこちらの記事をどうぞ。
概日リズム睡眠障害のチェック・治し方

 

起立性調節障害になりやすい人って?

10-15歳の男女3316名を対象にした調査では、心身症や神経症(不安障害)の診断を受けた子の7割に起立性調節障害が見られました。

心が疲れていると自律神経が乱れやすくなるので、結果的に起立性調節障害を引き起こすことが多いようです。

このことから、起立性調節障害にかかりやすい人は心身症や神経症にかかりやすい人とよく似ているといえます。

神経質で真面目、責任感があるが何でも抱え込みやすい、本人の体力以上の予定を詰め込もうとする、ストレスの発散が苦手、周囲の期待に応えたいがために無理をする傾向が特徴です。

 

起立性調節障害の原因はストレス?

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起立性調節障害のはっきりとした原因はよくわかっていません。

ただ、ストレスが原因なのではないかと言われており、メンタル面からのアプローチで症状が良くなる人も多くいます。

学年の変わり目や進学など目まぐるしく状況が変わるのに対して心がついていかないなどの問題も考えられます。

はっきりとした原因はわからないものの、お子さんが起立性調節障害になった場合や自分が起立性調節障害になった場合は直近で大きなストレスになることがあったかどうか考えてみるのもよいでしょう。

上手な息抜きの仕方を覚えることは起立性調節障害の改善だけではなく自律神経系のほかの問題にも有効です。

 

抗うつ薬と起立性調節障害

起立性調節障害は心理的な問題との関わりがあるとされているので、睡眠薬や抗うつ薬の処方も考えられます。

このうち一部の抗うつ薬はうつを和らげてくれたとしても起立性調節障害を悪化させる可能性があるので注意してください。

イミドール、トフラニール、アナフラニールなどの三環系抗うつ薬には循環抑制といって低血圧を引き起こしやすい特徴があります。

パニック障害や強迫性障害の治療に用いられるSSRI(パロキセチン、デプロメールなど)は三環系抗うつ薬よりはリスクが低いですが、起立性低血圧を助長する可能性はあります。

 

起立性調節障害は中高生の病気?

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起立性調節障害は中学生や高校生によく見られる病気です。

大人でも発症しますが、どちらかといえば子供に多い病気なのですがそこには理由があります。

まず1つは、閉鎖的な環境と成長過程特有の不安定さがあること。

学校に行っていたころって学校だけが世界のすべてだと思っていた方も多いのではないでしょうか。

私も、学校しか自分の世界がなくて、ときどき急に不安になったりしていました。

大人に比べると『環境を自分で選ぶ』という選択権も少ないため、与えられた環境に過度に適応しようとしてストレスを抱えやすい年代が思春期と言えるでしょう。

もちろん周囲も成長過程なので人間関係のトラブルも起きやすく、起立性調節障害にかかりやすい子には1つ1つの出来事がひどく重く感じられることも予想されます。

 

もう1つは、自律神経の成長が体の成長に追いついていないため不調を起こしやすいという理由があります。

大人になると治ると言われるのは、自律神経の成長が追いついてバランスを取れるようになると考えられているからです。

 

起立性調節障害チェックリスト

起立性調節障害の簡単なチェックリストを用意しました。

以下の項目に3つ以上当てはまっている場合は病院の受診を考えてみてください。

・立ちくらみやめまい

・起立時の気分不良や失神

・入浴時や嫌なことで気分不良

・動悸や息切れ

・朝なかなか起きられず午前中調子が悪い

・顔色が青白い

・食欲不振

・腹痛

・倦怠感

・頭痛

・乗り物酔い

参照:http://inphs-od.com/

 

yubismall起立性調節障害はなまけているわけではありません!

特に中学生くらいになると自分から症状を言いにくいこともあるので、親御さんはぜひ注意してみてあげてください。

 - 眠りの問題, 起立性調節障害