ルールが絶対!強迫性パーソナリティ障害の特徴・原因・治療

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      2017/05/20

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今回はパーソナリティ障害C群(不安型)に分類される強迫性パーソナリティ障害を見ていきたいと思います。

強迫性パーソナリティ障害の特徴や生かせる場所、治療、有病率などを紹介していきます。

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特徴は?

秩序・ルールへのこだわり

強迫性パーソナリティ障害の1番の特徴は、『秩序・ルールを何があっても守ろうとするあり方』です。

人間関係では時にゆずりあう必要がありますが、強迫性パーソナリティ障害の方にとっては難しいのです。

あまりにも秩序やルールにこだわりすぎることで、周囲の人や本人を苦しめてしまいます。

 

生真面目で融通が利かない

強迫性パーソナリティ障害の方の外面としてあらわれやすいのは、生真面目・融通が利かないタイプということ。

ルールをしっかり守ってくれるのである種の作業は安心して任せられますが、どうも人間関係で融通が利かないという感じがあります。

 

完璧主義とうつ病

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強迫性パーソナリティ障害の方がおちいりやすい病気の1つがうつ病です。

対人関係・仕事においてルールにあまりにも固執することで、状況が立ちいかなくなる危険性がありますよね。

ですが、強迫性パーソナリティ障害の方は基本的に完璧主義なので、立ちいかない状況で絶望感を抱えることもあるのです。

その結果、うつ病になり受診、治療の中で強迫性パーソナリティ障害が明らかになることも少なくはありません。

 

強迫性障害との関係

強迫性パーソナリティ障害、強迫性障害はよく似た名前ですが違う病期です。

強迫性障害の場合は、不意に湧いてくる強迫観念やそれを消すための強迫行為が伴います。

ただし、完璧主義で秩序へのこだわりが強いところは共通しています。

 

有病率は?

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強迫性パーソナリティ障害の有病率は生涯罹患率で7.8%となっています。[1]

一生のうちに一度でも強迫性パーソナリティ障害の特徴を見せる方は、100人いれば7-8人といったところです。

一方で有病率は1%程度と言われています。[2]

こちらはある時点で強迫性パーソナリティ障害の特徴を見せる方の割合です。

男女比率で言えば、どちらかといえば男性に多いパーソナリティ障害です。

 

すごいところ・長所

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ルールへの固執が強いということは、それだけ義務感と責任感があるということです。

完璧を追求するあまりに途中で物事をあきらめてしまう傾向を上手に改善していけば、重い責任にも耐えられるビジネスマンになれます。

また、決められた枠の中にいることに安心感を覚えるので、枠の中で力を発揮しようとする努力には目を見張るものがあります。

自由な発想を求められる場所よりも、前例があって枠が決まっている場所での方が実力を出せるタイプです。

 

原因は?

強迫性パーソナリティ障害の原因は正確にはわかっていません。

他のパーソナリティ障害と同様に、教育・遺伝の両方がかかわっている可能性が指摘されています。

 

親のしつけの厳しさとの関係

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教育に関する部分としては、親のしつけの厳しさとの関係が指摘されることが多いです。

例えば親自身が強迫性パーソナリティ障害的な要素を強く持っていて、子供の小さなミスやルール違反を責めてしまう場合など。

何度もミス・ルール違反を咎められる度に、子供は『ルールを完全に守ること=安全』と感じ始めます。

 

自分の判断に対する不安感

もう1つのポイントが、強迫性パーソナリティ障害の方は自分の判断に対する不安感を持っているということです。

『ルール違反をした自分』から『咎められない自分』になるためには、自分の判断よりも社会のルールに従う方が早いです。

判断への不安は成長しても消えることはなく、予防策として社会のルールを完璧に守ることに固執するようにあります。

 

治療について

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強迫性パーソナリティ障害の方はそれ自体よりも、うつ病や不安障害で受診することが多いようです。

そのため、うつ病・不安障害の治療のために薬物を使うことはあります。

強迫性パーソナリティ障害そのものに対しては心理療法・認知行動療法が有効とされています。

他人への信頼感が高いタイプではないので、心理士・カウンセラーとの信頼関係を築くのがやや困難です。

その点を乗り越えて安定した信頼関係を築ければ、治療がうまくいく可能性がグッと上がります。

 

強迫性パーソナリティ障害の有名人

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強迫性パーソナリティ障害に関しては、自ら告白している有名人は見つけることができませんでした。

ジャーナリストで著作家のジョシュア・ケンダル氏の著作では強迫性パーソナリティ障害の特徴を持つ有名人として以下の方々が紹介されています。

スティーブ・ジョブズ(アップル社CEO)、チャールズ・リンドバーグ(飛行家)、ヘンリー・J・ハインツ(食品メーカー創始者)、エスティ・ローダー(化粧品メーカー創始者)

 

参考文献・サイト

[1]Grant JE(2012).Prevalence, correlates, and comorbidity of DSM-IV obsessive-compulsive personality disorder: results from the National Epidemiologic Survey on Alcohol and Related Conditions.

[2]強迫性パーソナリティ障害|ハートクリニック

[3]Joshua Kendall他(2013).America’s Obsessives: The Compulsive Energy That Built a Nation

Interpersonal Functioning in Obsessive?Compulsive Personality Disorder

What is Obsessive-Compulsive Personality Disorder?

岡田尊司(2004)『パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか』PHP新書

岡田尊司(2004) 『人格障害の時代』 平凡社新書

磯部潮(2003)『人格障害かもしれない どうして普通にできないんだろう』 光文社新書

 - パーソナリティ障害