適応障害がわかる一問一答-症状、治療、休職、退職など-

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      2016/12/08

この記事を読むのにかかる時間: 1210

精神障害の一種である『適応障害』

今回は、一問一答でわかる適応障害ということで、Q&A式で適応障害に関するあれこれの疑問を解消できるように工夫してみました。

適応障害に悩んでいる方やもしかして適応障害かな?と思ったときの参考になれば幸いです。

個々のケースで治療や服薬には違いが大きく出ることもあるので、カウンセラーさんやお医者さんと相談しながらベストな方法を探していきましょう。

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適応障害ってどんな病気?

Q.適応障害とは?

A.ストレスが原因の病気です。

適応障害は『ストレス因子で気持ちの問題が生じ、日常生活に支障が出る』病気です。

気持ちの問題には過度の緊張や抑うつ、不安、恐怖などが主に含まれます。

 

Q.適応障害の症状は?

A.気持ちの症状と行動の症状があります。

主な症状は上に挙げた抑うつや不安ですが、規則を破る、アルコール依存、軽犯罪、不登校など行動内容が変わることもあります。

また、特定不能のタイプでは身体症状が出ることが多いです。

 

Q.適応障害の人への接し方はどうすればいい?

A.共感と適度なアドバイスがベストです。

まず、同じ環境でもストレスを感じる人がいることを知って、共感してあげましょう。

共感できなくても、世の中にはこの環境でストレスを感じて自分を追いつめてしまう人もいるんだな、と考えてみてください。

急性期や休職の最初の時期は共感と受容をベースに置き、患者さんをゆったりと休ませてあげます。

一方で回復期や復職直前になったら、こんなことをしてみたらどう?というアドバイスも有効なケースがあります。

患者さん1人1人によって違いますが、基本的にアドバイスを言う時も激高したり感情を高ぶらせずに言ってあげるとお互いに満足できる結果になることが多いです。

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Q.子供でも適応障害になる?

A.子供でも適応障害になります。

子供は気持ちを上手に表現できるスキルが身に着いておらず、体に症状が出やすいのが特徴です。

子供の適応障害の症状は不登校や指しゃぶり、赤ちゃん返りなどの行動が目立ちます。

急に親御さんに過度に頼るようになったり普段に比べてひどくわがままを言うようになったらストレスを抱えている可能性を考えましょう。

 

Q.適応障害は甘えではないか?

A.患者の感覚では甘えてはいません。

適応障害の症状は原因となった会社や学校を避けるなど甘えに見えることもあります。

ですが多くの患者の感覚では甘えではなく、焦燥感や不安、恐怖の末の決断です。

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Q.適応障害の有病率やかかりやすい人は?

A.2-8%の有病率、男性より女性に多い病気です。

調査によっても違いますが、世界的な平均では有病率は2-8%程度と言われています。

男女比は男性1:女性2で、女性の方がかかりやすいのが特徴。

また、10-30代の若年層によく見られる病気としても知られています。

性格的には几帳面で完璧主義、気が小さい、失敗を引きずりやすいなどの特徴を持つ方が多いです。

 

Q.適応障害の原因は?

A.ストレスです。

適応障害の最大の特徴が、ストレスによって発症するということ。

ストレスから離れると症状が良くなるのも適応障害ならではです。

家族関係、夫婦関係、会社、学校、恋愛など本人がストレスと感じることなら適応障害の原因となり得ます。

急に環境や人間関係が変わるタイミングで発症しやすいので結婚、離婚、転勤、転校などの際には注意が必要です。

 

Q.適応障害を簡単にチェックできる?

A.インターネットでのセルフチェックが可能です。

悩み相談掲示板のココオルが『適応障害度診断チェック』を提供しています。

ココオルの適応障害度診断チェックはこちらをクリック

当てはまるものが多ければ精神科・メンタルクリニックの受診を考えてみましょう。

 

適応障害とほかの病気の違い・関係性

Q.適応障害とうつ病の違いは?

A.ストレス源から離れた時の状態です。

基本的にはストレス源から離れると良くなるのが適応障害、ストレス源から離れても良くならないのがうつ病と言われています。

ですが、新型うつ病の場合には適応障害と同じようにストレス源から離れると良くなるので、一概にこの基準が正しいというわけではありません。

また、適応障害にかかって2-5年以内にうつ病や別の不安障害を発症する方も多く、うつ病の前触れとして適応障害の症状が出ている可能性もあります。

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Q.適応障害と自律神経失調症の違いは?

A.体の症状は同じです。

適応障害でもうつ病でも不安障害でも、多くの精神疾患で自律神経の乱れによる症状がみられます。

例えば不眠、腹痛、下痢や便秘、肩こり、首が痛いなどの症状です。

ですが自律神経失調症の場合、精神的な症状がみられにくい、ストレス源から離れても良くならないケースがあります。

適応障害はストレス源と離れた時の症状の軽減が見分けるポイントの1つと言えそうです。

 

Q.適応障害とパニック障害の違いは?

A.適応障害にはパニック発作はありません。

パニック障害ではひどい動機やめまいを伴う急激な発作症状が出ます。

適応障害の場合、自律神経系の症状で体が重かったりだるかったりすることはあっても、パニック障害のような発作はありません。

また、パニック発作は場所に関係なく出ることもありますが、適応障害は特定の場所や環境に反応します。

 

Q.適応障害と発達障害の関係は?

A.適応障害のベースに発達障害があるかもしれません。

適応障害は発達障害が引き起こす二次障害というケースが少なくありません。

発達障害によって周囲との関係がうまくいかず、結果的に適応障害になります。

適応障害だと思って病院に行ったら、発達障害が発覚したという話も。

 

Q.適応障害と併発しやすい病気は?

A.うつ病、不安障害、パーソナリティ障害、発達障害などです。

適応障害はうつ病や自律神経失調症の軽い状態とも言われ、高い併発率です。

また、パニック障害や全般性不安障害といった不安障害の併発も考えられます。

逆に適応障害を引き起こす可能性があるのが、人間関係に悩みを抱えやすい発達障害やパーソナリティ障害です。

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適応障害の治療について

Q.適応障害ではどんな治療をする?

A.環境を変えたり、ストレスに強くなるように考えを変えたりします。

適応障害は急激な環境の変化や人間関係が問題となって起きる病気です。

そのことから、環境そのものを変えてしまう治療法もあります。

また、同じ環境でもとらえ方が変わるように認知行動療法、カウンセリングを取り入れる病院も多いです。

 

Q.適応障害の治療に薬を使う?種類は?

A.使うこともあります。

基本的には適応障害は薬を使って治すタイプの病気ではありません。

ですがケースバイケースで、うつ症状がひどいときや情緒が不安定なときには薬を使うことも。

薬の種類は抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などうつ病、睡眠障害、不安障害に用いられる薬が多めです。

 

Q.適応障害で使う薬に副作用はある?

A.あります。

抗うつ薬や抗不安薬に多いのが胃腸関係の副作用。

もともとお腹が強くない場合は、便秘や胃の痛みに十分な注意が必要です。

ほかには口の渇き、集中力の低下などの副作用も見られます。

抗うつ薬や睡眠薬に多いのは過度な眠気、ふらつき、倦怠感があります。

 

Q.適応障害に使う薬に依存の可能性は?

A.注意が必要ですが、重く考えなくともOKです。

睡眠薬や抗うつ薬を使い続けることで耐性ができたり、身体が薬に慣れてしまって急に止めると離脱症状が出たりということは十分考えられます。

そのため、量をどんどん増やすような病院は選ばないようにする、常用ではなく頓服などから始めるといった工夫は必要です。

薬をやめる時も常用であれば信頼できる医者の指示に従って、ゆっくりと止めていく必要があります。

また、心理的な依存も考えられます。

薬を飲んでいないこと自体が不安になっていないか、なっているとすれば認知行動療法や心のメンテナンスを通して自分の心を見直すのがベストです。

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Q.適応障害の治療期間は?

A.最低でも数か月は見ておいた方がよいです。

もちろん人によって治療期間はまったく違いますが、最低でも数か月から半年は見ておいた方がよいです。

環境を変える治療で新しい環境に慣れる、考え方が徐々に変わるためにはそれくらいの時間が必要です。

年単位で治療が続く場合、適応障害だけではなくうつ病や自律神経失調症に移行・併発している可能性も考えられます。

 

Q.適応障害の治療で入院することは?

A.ケースバイケースです。

基本的に、適応障害で入院治療を行うケースはそれほど多くはありません。

ですが入院することによって半強制的にであっても休めたり、家族がストレス源で家にいることが大変な場合などは例外です。

入院することが良い意味で環境の変化になったり、うつ症状が強く常に誰かが見ていないと危険な場合は入院対象と考えてください。

 

Q.適応障害の治療費、入院費はどれくらい?

A.治療費はマチマチ、入院費は月20万程度です。

治療費は保険適応ではないカウンセリングを受けるか、薬の処方などによってかなり個々人で違いが出ます。

入院費ももちろん治療によって異なりますが、目安としては1か月20-25万円くらいです。

通院費を押さえるには自立支援医療制度、入院費を押さえるには高額療養費制度を利用するのがおすすめです。

以下に2つの制度についてそれぞれまとめましたので、参考までに。

 

高額療養費制度/限度額適用認定証利用についてわかりやすくまとめてみた

 

わかりやすい自立支援医療制度(精神通院)-申請の流れや必要書類

 

適応障害と仕事

Q.適応障害での休職期間はどれくらい?

A.3-6か月が一般的です。

中には1か月半程度で復帰する方もいますが、心を十分に休め、ストレスに柔軟に対応できる自分を作るにはもう少し時間が長い方が良いです。

もしも短めの休職期間で仕事復帰が難しそうな場合は、診断書と添え状(任意)を職場の上司に送付して延長手続きをしましょう。

電話や直接の訪問がベストで、次に手紙、メールは休職延長の連絡には使わない方が良いです。

 

Q.適応障害で休職中に何をしたらいい?

A.休息と心のメンテナンスを

まずはやはり疲れた心と体をじっくり休めるための休息時間が必要。

働きもせずダラダラするなんて…と思わずに、ゆったりと休みましょう。

そして回復して来たら徐々に適応力を高めるための訓練をしていきます。

認知行動療法や新しい考え方を取り入れるために本を読んだり、当サイトで紹介しているセドナメソッドなどもおすすめです。

 

Q.適応障害で休職後、復職のタイミングは?

A.専門医の意見半分、自分の心半分で決定を

復職のタイミングは正直一番難しいところにはなると思いますが、客観性と主観性の両方から判断が必要です。

担当医、産業医、周囲の信頼できる人の意見を半分くらい、自分の心の状態や心の声を半分くらいという割合で決定するのがおすすめ。

また、実際に会社や学校の前まで出社・登校してみるのも1つの方法です。

体と心の準備のためにも、休職期間の後半は出社や登校の練習に充ててみてもよいかもしれません。

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Q.適応障害での復職後、異動は可能?

A.選択肢としてはありです。

会社全体というよりも部署に馴染めなかった、部署特有の業務内容がストレスといった場合は異動という選択肢もあります。

ただ、年度途中での異動、異動先の人員など社内規定があるので必ず異動できるとは限りません。

会社の規模、システムによる部分が大きいので、確認・相談の上進めましょう。

 

Q.適応障害で退職したら失業手当は出る?

A.ほとんどの場合、出ます。

雇用保険の被保険者である場合、失業手当をもらうことができます。

ただし3ヶ月の給付制限があるため、傷病手当金を受給している場合以外は3か月間無収入になってしまいます。

また、新社会人(雇用保険被保険者になったことがない)で試用期間中に適応障害で退職すると、失業手当は出ません。

同じように試用期間中の退職でも、前職で雇用保険被保険者の期間があれば、前職の期間と通算できるので失業手当が出ます。

 

Q.適応障害での転職は不利?

A.ちょっと不利なケースが多いです。

転職の理由の際に適応障害で前職を退職したことを話すと不利になると言われています。

必ずしもそういうケースばかりではないのですが、現状では理解のある会社が少ないので不利になりがち。

退職した理由は別に何か作っておいた方が無難ではあります。

 

hanami1今後も随時新しい情報や付け足せる部分があれば加筆していきます!

適応障害について気になること、この記事に付け足したらいいなと思うことがあればお問い合わせからご連絡お待ちしています^^

 

参考サイト

新橋スリープ・メンタルクリニック ストレス性障害(適応障害)

 

 - 不安障害・気分障害