魚の油は統合失調症や精神疾患を防ぐことはできるか?(豪研究)

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      2017/01/17

この記事を読むのにかかる時間: 324

魚の油は頭の健康にいい!って話を聞いたことがある方もいるかもしれませんね。

私も受験生時代に魚の頭を丸ごと食べようかと考えたことがありますw

今回は、そんな魚の油と精神疾患に関する研究を紹介します。

その前に、まずは魚の油っていったい何?ってところを見ていきましょう。

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魚油とその効果

魚油、魚の油、EPA、DHA

魚油は名前の通り、魚から取られる油。

イワシやサンマなどの魚に多く含まれており、なかでも注目を浴びているのは不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸です。

EPAやDHAなどはオメガ脂肪酸の1つです。

血液の粘度を低下させる、アレルギーを予防する、視力を回復するといった効果から注目されています。

 

オメガ3はアメリカ人に人気

アメリカ人とオメガ3

アメリカ国立衛生研究所の健康調査では、魚油は子ども・大人に関係なく人気のある自然食品ということがわかっています。

また、アメリカ人が魚油のサプリメントや錠剤に使う金額は年間1.2億ドルにもなります

 

オメガ3と精神疾患に関する研究のやり方

オメガ3と精神病の研究

今回の研究は2010年に初めてオメガ3が精神疾患に与える影響を研究した先行研究に続いて行われました。

先行研究はメルボルン大学のPaul Amminger教授が、統合失調症リスクがあると考えられる13-25歳の参加者を分析する形です。

対象となる81人のうち41人が魚油を、残りの40人がプラセボ(偽薬)を3か月間毎日摂取しました。

対象者のうち、誰が魚油を摂取して誰がプラセボを摂取するかは無作為に選ばれました。

そして、その後12か月間のモニタリングを通してオメガ3と精神疾患の関連性を導き出します。

 

オメガ3が精神疾患リスクに与える影響

オメガ3と精神疾患のリスク

81人のうち、3か月間の実験を無事に終えたのは76人です。

そして、魚油を摂取した41人のうち精神疾患を発症したのは2人となりました。

一方でプラセボを摂取した40人の参加者のうち精神疾患を発症したのは11人

魚油を摂取した群に比べて、非常に高い精神疾患発症率となってしまったのです。

 

長期の効果も見込まれる

オメガ3が精神疾患予防に役立つ

先行研究から時間が経ったことによって、オメガ3が持つ長期的な効果についても明らかになってきました。

介入から6-7年が経って、オメガ3を摂取したグループは被験者の9.8%のみが精神疾患を発症しました。

一方で、プラセボを摂取したグループは被験者の40%が精神疾患を発症したことが分かったのです。

それほど大きなサンプル群ではないものの、Amminger教授は『統合失調症の早期治療はよい結果を生みやすい。抗精神病薬の代替になる可能性に希望を持てる研究結果となった』と述べています。

題名:Can fish oil prevent schizophrenia and other psychotic disorders?
リンク:http://www.medicalnewstoday.com/articles/298178.php
出典:Medical News Today/Peter Lam/Nature Communications

 

オメガ3の効果的な摂取

オメガ3が含まれる食品・食べ方

オメガ3をより効率的に摂取するためにしたいのが『全体食』。

つまり魚を丸ごと食べてしまうという方法で、特にオーブンを使った調理には酸化を防ぐといったメリットもあります。

魚から出てしまう油も無駄にしないために、野菜を下に敷いて調理するのがおススメです。

国際脂肪酸・脂質研究学会ではオメガ3の1日の摂取量は15-115歳で500mgが推奨とのこと。

追記:厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』では成人男性2.6g、成人女性2.3g以上です。(15/09/14)

魚以外にエゴマ油や亜麻仁油にも含まれているので、チェックしてみてください。

 - メンタル関係の研究結果