地域が助けるメンタルヘルス-TED動画から考える

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      2016/11/24

この記事を読むのにかかる時間: 256

インド公衆衛生財団のヴィクラム・パテル氏がメンタルヘルスについて語っていた動画があったのでシェアします^^

動画右下の『Language』で『Japanese』を選ぶと簡単に日本語字幕が出るので、ぜひチェックしてみてください。

動画は全部で12分程度です。見るのが大変な方は目次からまとめをどうぞ。

『すべての人と関係するメンタルヘルス』

 

まとめ1.メンタルヘルスケアに伴う以下の問題

・精神疾患を患っている人の寿命は短い

・その寿命差は20年にも及ぶケースがある(先進国でも)

・どこの国でも若者の死因の1位は自殺

・WHOは世界中で4-5億人が精神疾患に苦しんでいると発表

・多くの人は治療を受けられない(心理的介入や薬剤治療など)

・ヨーロッパでも50%が治療を受けていない(発展途上国ではもっと多い)

・精神疾患による恥ずかしさや差別などに直面するほか、人権侵害に遭うこともある(それは精神病院でも起こり得る)

・メンタルヘルス専門家は数が少ない(特に発展途上国)

 

まとめ2.タスク・シフティングについて

一般人も医療を学ぶタスクシフティング
圧倒的な医療専門家の少なさに対して、パテル氏はタスク・シフティングというやり方での対応に可能性を見出しています。

タスク・シフティングとは一般の人々が医療ケア方法を学んで実践することで、メンタルヘルス関係ではうつ病のタスク・シフティングの実験が行われることが多いです。

 

うつ病のタスク・シフティング実験例

ウガンダの比較対象試験では、タスク・シフティングで対人精神療法を受けた患者とその地域で一般的に行われている医療状態の患者では、回復率に40%以上の違いがみられました。

また、パキスタンでは母体管理担当の保健師がうつ病の母親に認知行動療法を行ったところ、一般的な回復率41%に対して75%もの回復率を確認しました。

パテル氏が介入したインドの実験では、一般的なカウンセラーによる心理社会的介入で回復率に20%の違いが出ました。

タスク・シフティングによって医療と地域社会が近くなり、自らの健康を守ることにもつながるとペタル氏は述べています。

 

日本では精神科医が増えている?

日本の精神科の医師は増えている
ペタル氏のいるインド、彼が働いたジンバブエなどでは医師不足、そして精神科医の不足が問題となっていますが、日本ではどうなんだろう?と思って調べてみました。

すると、1994年から2012年にかけて…精神科医は1.5倍に増えていました。(Yahooニュースより)

また、2012年の時点で15000人近い精神科医が日本国内で働いていることが厚生労働省の資料で示されました。

 

でも…日本でもタスク・シフティングは必要!

精神科医がそれだけいるなら、別に日本ではタスク・シフティングは必要ないのでは?と私は一瞬思いました。

でもTEDの動画をしっかり見てみると、問題は『医師がいるかいないか』だけではないことがわかりますよね。

精神科に対する偏見、人権侵害などは日本でもひんぱんに見られます。

症状が見えにくいというだけで言われなき差別にあったり、肩身の狭い思いをしている方も多いはず。

この問題を解消するためにも地域がメンタルヘルスに理解を示す、という意味でのタスク・シフティングが必要なのかなと感じました。

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