結局うつ病はうつる?うつらない?両方の研究結果を紹介します!

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      2016/11/22

この記事を読むのにかかる時間: 46

うつ病はうつる…とはいっても直接的に原因菌が感染したりということではなく、うつ病患者に巻き込まれてしまうことがあるとも言われますよね。

うつ病は実際に感染症かもしれないという仮説について、以前『カラパイア』さんで紹介されていたので紹介します。

うつ病は感染症である?新たなる仮説が提唱される(米研究)

カラパイアトップページ

元記事は『IS DEPRESSION AN INFECTIOUS DISEASE?
で、今回私が紹介するのはティーンエイジャーを対象とした『うつ病の友人を持つことにおける精神的健康の影響』について。

うつ病の友達を持つことで巻き込まれたりすることはあるのか、うつ病患者にとっては友達がいることはいいのか悪いのか…そんな研究が行われました。

以下、Science Dailyより、一部中略ありです。

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概要

高校生のうつ病・気分の研究
今回の発見は、アメリカの高校生がお互いの気分にどれだけ影響を与えているかという調査結果から導き出されました。

学者たちは、うつ病が友人から友人に広がっていくかを立証する数学的モデルを採用しました。

ウォーリック大学医学部社会科学、健康システム代表であるフランシス・グリフィス氏は以下のように述べています。

“うつ病は世界的に見ても公衆衛生上の懸念となっています。

しかし、私たちは友人同士の健康的なムードは発症リスクの低減、うつ病からの回復に役立つことを発見しました。”

今回の研究結果はthe Royal Society Bのジャーナル会報誌に掲載されています。

 

詳しい調査の方法

2000人以上の学生を対象にうつ病と友人関係を調査
今回、国家の縦断的研究からのデータを使用して、アメリカの2000人以上の青年を対象に調査が行われました。

研究者たちは、青年達の気分がお互いに感染するのかを検討しました。

その際には感染症の広がりを追跡するために使用されるモデルと同様の方法を用いて、気分の広がりをモデル化することによって、検討を行いました。

個人はそれぞれ、うつ病の臨床診断に関連する陽性・陰性スコアによって抑うつ症状かどうかを分類されました。

研究チームはうつ病は広がらないこと、健康的なムードを持つ十分な友人がいれば、うつ病の発症可能性を半減できること、もしくは6-12カ月の期間にわたってうつ病からの回復可能性が上がることを発見しました。

 

何人の友人で違いがでるの?

何人友達がいればうつ病になりにくいか
今回の調査で使用されたモデルによれば、健康な友人が5人以上いる青年は、健康な友人が1人もいない青年に比べて、うつ病になる可能性が半分であることがわかりました。

また、10人の健康な友人がいる青年は、3人の健康な友人がいる青年よりもうつ病から回復する可能性が2倍高いこともわかったのです。

研究論文の筆頭著者であるウォーリック大学の数学研究者・エドワード・ヒル氏は、“リスクが2倍違うということは、うつ病に関して言えば非常に大きな効果と言える”と述べています。

 

社会的サポートでうつ病治療を

社会的サポートとうつ病
子供時代の虐待や放置の経験は、うつ病につながる社会的要因とされています。

そして、誰かにそのような経験を話すことができる社会的サポートは、うつ病からの回復のために重要だとも示唆されています。

共著者のマンチェスター大学応用数学上級講師であるトマス・ハウス氏は以下のように述べています。

強固な社会的ネットワークを持つことは、うつ病治療に有効な方法となる可能性があります。

より多くの段階が必要ではあるものの、低リスクで行える社会的介入がうつ病の負担を減らせるかもしれないのです。”

題名:Having friends: Happiness spreads but depression doesn’t
URL:http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150819083652.htm
参照:University of Warwick/Science Daily

まとめ

うつ病はうつらない
・今回の実験では青年の友人間でうつ病が広がらないことがわかった

・うつ病の人は健康な友人がいることで回復確率がアップする

・うつ病のリスクが高い人は健康な友人がいることで症状の進行を抑えられる

・社会的なサポート(青年同士を結びつけるサポートなど)は、うつ病患者の発症率を下げるのに有効な可能性がある

 

この間のTED動画の記事でもお伝えしましたが、社会的なサポートはとっても大事なんだなと思います。

その一方で、私の住んでいる片田舎では社会的サポートを感じられることはあまりなく…まだまだ地方にまで広がるのは難しいという実感もありますよね。

 - メンタル関係の研究結果