全般性不安障害とうつ病、パニック障害、社交不安障害の違いは?

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      2016/12/08

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不安障害の中ではあまり語られることの多くはない『全般性不安障害』。

ここでは、全般性不安障害とほかの病気の違いを紹介したいと思います。

ちなみに全般性不安障害は、今回紹介するどの気分障害・不安障害とも併発の可能性があります。


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うつ病(鬱病)と全般性不安障害の違い

まず分類としてはうつ病は気分障害、全般性不安障害は不安障害という違いがあります。

実際の症状としては、全般性不安障害は心の葛藤がうつ病よりもやや強いケースが多いです。

うつ病では不眠や体のだるさ、食欲の異常など身体的な症状が出やすいですが、全般性不安障害は違います。

体の症状よりも心の症状がより深刻で、複雑なことが多いのです。

また、心の症状についても全般性不安障害とうつ病では違いがあります。

うつ病の心の症状はどちらかといえば過去への罪悪感、自責感などが多いのに対し、全般性不安障害では未来への不安感が多いです。

 

全般性不安障害と不安障害の違い

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不安障害は全般性不安障害も含めて大きなくくりで、その中の1つとして全般性不安障害があります。

不安障害には全般性不安障害だけではなく恐怖症、強迫性障害、パニック障害なども含まれます。

不安障害に分類される精神疾患の特徴は精神症状としては不安が主であることです。

その他に頻脈や胸痛、胃腸の症状、体温調節がうまくいかないといった症状が出ることもあります。

 

パニック障害と全般性不安障害の違い

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パニック障害は全般性不安障害と同じ『不安障害』のくくりで、2つの病気は30-40年くらい前までは診断上同じ名前でした。

なので症状もよく似ていて、パニック障害でも全般性不安障害でも不安感・それに伴う心身の調子の乱れといった症状はどちらにも見られます。

ただし、パニック障害には予期しない強烈な発作が複数回あるのに対し全般性不安障害では強烈な発作はないとされています。

裏を返すと『強烈ではない発作は全般性不安障害にもある』ということになるのです…。

以下に、パニック発作の13症状というものを紹介します。

このうち4つ以上当てはまればパニック障害、そうでない場合はパニック障害に近い全般性不安障害と判断されることが多いです。

 

パニック発作の13症状

・動悸、心悸亢進、もしくは心拍数の増加

・発汗

・身震い

・息切れ、もしくは息苦しさ

・窒息感

・胸痛、もしくは胸部不快感

・嘔気、もしくは腹部不快感

・めまい、もしくは気が遠くなる感じ

・現実感がない、もしくは離人症状

・コントロールを失うことに対する恐怖感

・死に対する恐怖感

・感覚麻痺もしくはうずき

・冷感、熱感など温度の異常感覚

 

社交不安障害と全般性不安障害の違い

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社交不安障害(以前の名称は社会不安障害)も、全般性不安障害やパニック障害と同じ不安障害の仲間。

不安障害ということで強い不安があるという点では一致していますが、不安が出る状況が大きく違います。

社交不安障害では社交場面(人前・人と関わる場面)で症状が出やすいのに対して、全般性不安障害は症状が出る場面に特徴が見られないです。

つまり、全般性不安障害の場合は対人場面でないところでも強い不安が出る可能性があるということです。

社交不安障害については以前にまとめた記事があるので、そちらも参考にしていただけるとありがたいです!

 

社交不安障害がわかる一問一答―症状、チェック、治療について-

 

また、社交不安障害と全般性不安障害では不安が出る場面の違いにより、不安の内容も少し異なります。

社交不安障害では対人場面に関する不安が多いです。

例えばこの場面では自分は確実に恥をかくだろうから不安だといったような感じです。

一方で全般性不安障害は不安の幅が広く、家の鍵をかけたか?という心配から家族の健康の不安、仕事の対人場面の不安、将来の不安まで…不安が次々に心の中を闊歩しているような状態です。

 

強迫性障害と全般性不安障害の違い

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強迫性障害も全般性不安障害も次々と不安が現れますが、強迫性障害特有の『強迫観念・行為』が全般性不安障害にはありません。

強迫観念はしたくないのに頭の中に勝手に入ってくるような考え、強迫行為は強迫観念を打ち消すための儀式です。

強迫観念には生活とつながっている心配(鍵をかけたか、汚くないかなど)もあるので、全般性不安障害の症状である不安と強迫観念を見分けるのは難しいです。

ですので自分の症状はどっちかな?と思った時には強迫行為があるかどうかを考えた方がわかりやすいと思います。

不安を打ち消すために何かの儀式があり、それを繰り返さないとダメだと感じているなら強迫性障害の可能性が高いです。

 

適応障害と全般性不安障害の違い

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分類上、適応障害はストレス関連障害群に含まれるのでその点に違いがあります。

ですが、適応障害と全般性不安障害の症状は非常に似通っています。

適応障害にも全般性不安障害にも軽度のパニック発作が見られやすく、日常的な心配から始まる不安の幅の広さも共通しています。

ただし、適応障害は全般性不安障害よりもストレスとの関連性がより強い精神疾患です。

仕事や学校を変えることで適応障害が治ることは多いですが、全般性不安障害は環境の変化で症状が変化しやすい病気ではありません。

また、適応障害の場合は暴飲暴食、法律不履行といった行為障害がみられることがありますが、全般性不安障害では行為障害はあまりみられない違いもあります。

 

自律神経失調症と全般性不安障害の違い

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全般性不安障害の身体の症状はほとんどが自律神経の乱れによるもの。

ですので、身体の症状から考えると自律神経失調症と全般性不安障害は同じものと言ってもいいくらい近しい存在です。

また、自律神経失調症で気分の落ち込みが出ることもあるので自律神経失調症と全般性不安障害は違いがすぐにわかるものではないと言えます。

どちらかと言えば自律神経失調症の方が症状の幅が広く、全般性不安障害を始めとした不安障害の前触れ的な要素を持っています。

最初は自律神経失調症と診断され、徐々に診察が進むにつれて不安障害のいずれかに再度診断されることもあります。

例えば精神的な症状が強くなり、不安による日常生活への制約が大きくなった場合などです。

 

まとめ

これまでの情報を簡単にまとめてみました。

もちろんこれがすべてではなく併発の可能性や、今回紹介した症状が出ない方もいるので、典型的なケースと考えてください!

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hanaminangoku特徴的な症状がないのが特徴と言われることの多い全般性不安障害。

他の病気との違いを知ることが治療や受診のきっかけになれば幸いです。

 - 不安障害・気分障害